さらに昨日の続き

 調子に乗ったナナコはこんな事も思い出してしまった。多分今から話す人々はもうこの世にはいないと思うので許してちょ?ナナコが会社勤めの時のことである。ある男女がほら、あの不倫をしていたらしいの。ある時ナナコは二人の車に乗ってしまったのだ。二人は前の席、ナナコは後ろ。女のほうは自分が、家で作ってきた、コーヒーをポっトからだし、彼氏に、うやうやしくついでやっていた、絶妙のタイミングで運転しながら、彼氏はそれを受け取り嬉しそうに飲んでいた。もうナナコが後ろにいることさえ忘れ、二人だけの世界ってかんじ。ナナコはこういう女にはなりたくない。みっともないよ。妄想の世界だけど、女はね、シチュエーションとしては、プイッと外をむいていてほしい。表情としては、「ケッ、今日はクソ暑いぜー」という顔で、やっと、口をきくと「ネエー、アタシ、喉がか乾いたんだけどー」とか、わがままをいって欲しい。カレシのほうも、もちろんブスっとしている。これがカッコいいってもんだよー。ネっ。  「いい年したら  どんな時も  イキにやりなよ」  ナナコ  ニャン。
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