泣けた日だった。

 男たるもの、人前では泣かない、と思っていたが、やはりナナコは女だったよ。今日、あるお教室をやめてきたんだよ。丸三年頑張ったけど、芽出なかったからやめたわけではなく、ちょうどこの曜日この時間帯に他のものが入った為、いたしかたなかったわけよ。人前では、偉そうにしているナナコだが、実は非常に気が小さくナイーブ。今日もわずかなことで泣けて泣けて、人情のキビというか、ナナコは厳しくされるとナニクソー、とか思うけど優しくされると、ツイホロッとうれしゅうございます、となっちゃうわけだ。アァー、もー貴方こんないい人だったんなら早く言ってよ、ナナコ、トコトン、尽くしチャッタノニー。でもたいてい別れてから気ずくもんだよね。アア、離れたくない、ダイスキだったんだってさ。まあ、今度会う時はお互い成長していようぜ。なっ、同志よ。「  桜の中  涙が涙が  すいこまれてー」  ナナコ  ニャン。