結婚式の後は焼き芋を

大雪のなか、なんとか最寄り駅まで帰ってきたナナコたち、駅校内にたどり着き、いつもは見向きもしない焼き芋やがふと目にとまった。ほら、値段がたかいし、ケーキのほうが安いからさ。でももう疲れて、家に帰って何か温かいものをすぐ食べたかったのだ。それで、買ったよ、三本も。  帰ってコーヒーをいれ、芋をみんなでほうばった。おいしかった。ああ、あの息子にも食べさせたい。でももう、嫁といっしょにいる。  「寂しいのは  私だけではない  向こうの親も」  ナナコ  ニャン。